息子の『怖い』という感覚
去年の出来事ですが、息子のりくは保育園の先生を怖がって、保育園に行き渋ることがありました。
マイペースなりくは、着替えや食事がおそいのですが、その時の先生の声掛けが厳しく感じるようです。
また、運動会やお遊戯会などのイベント前は、特に声掛けが厳しくなるらしく、行き渋ることが増えました。
また、お帰りの会のあとの集団保育時に、お友達とふざけてトイレの水で遊んだことがあったのですが、担任ではない先生にキツく叱られたときは、帰りの際にぐずって夜中は何度もうなされたりしていました。
それで、先生には温かい指導をお願いするように連絡帳に書いたり、直接申し入れしたりしていて、少しは行き渋りが改善していたのですが、やはりイベント前は全体に向けて厳しい指導になるらしく、また行き渋るという繰り返しでした。
そこで、りくには詳しく話を聞いてみたのですが、3人の担任の先生のうちのひとり、A先生が特に怖いという話でした。
行き渋りがおこるたびに、A先生はどれだけ怖いのだろう、と想像し頭を悩めました。
送り迎えでA先生をみかけるたびに、鬼のような先生として、敵(かたき)を観察するのよう気持ちで、様子をうかがっていました(笑)
それで、「どれだけ怖いのだろう」という疑問が頂点に達した時に、息子にききました。
「ママと比べて、A先生はどういうふうに怖いの?」
息子は驚きの返事を回答しました。
「ママと同じくらい怖い」
えぇ〜〜。弁解するようですが、、、
私はそれほど怒らないですし、ときに叱る時はなるべく声は荒らげないで、「いけないことはいけない」と伝えています。
私の両親は、私が叱らないから息子がじっとしていられないと真剣に考えているくらいです。
ただ、声掛けの一貫性を大事にしているので、「食事中に立ったら料理を片付ける」と宣言したときは、容赦なく片付けたりと、ある意味行動は厳しいかもしれません。
そういう意味では世間一般と比較すると、私は怖くない部類の人間だと自負しているのですが、息子にとっては私は怖い対象だったのです。A先生の目の敵にしてしまった自分を恥ました。
そして、同じクラスのママ友と話す機会があった際に、A先生の話題をだしたところこういう返事が。
「うちの子もA先生は怖いということもあるけど、先生が面白いことを言ってたというときは、大体A先生が話してくれているみたいだよ」
息子だけの話をきいて判断していたら、A先生は怖いだけの先生でしたが、そんな一面があったとは……。
息子は、保育園の出来事を細かく話すことはまれです。少ない情報で判断したらいけないですね。
そしてよくよく考えると、息子は「怖がり」です。アンパンマンの敵がでてくると、怖がってテレビを消してしまうこともあります。そういう意味で、息子のりくは、叱責に対して敏感な特性があるのですね。
一方、外食したときに、店員に怒鳴り散らしている老人が近くに座っていたのですが、私は怖くて食事中気になって仕方がありませんでした。りくも怖かっただろうなぁと思い、店を出た後に「あのおじいさん、怖かったねぇ」と聞いたところ、「わからなかった」との答え。全く周囲が気にならない特性もあるようです(笑)
その後どうしたかというと、りくが行き渋ったときには、
「行かないと、ママはもっと怖いかもよ〜」
とフザケながら盛り上げて通い続けました。
それで、今年に入って行き渋ることがほぼなくなりました。
りくに、「先生、怖くなくなったの?」と聞いたら
「怖いことに慣れたの〜」
とのケロっとして答えるではありませんか。
去年はあれほど思い悩んだことが、こんな形で終結するとは。とほほ。
とはいえ、マイペースな行動は変わらずなので、保育園で団体行動をすることを本人にとっては大変なことだし、これからもいろいろとあるのかもしれませんね。
りくの言動に一喜一憂せずに、どっしり見守っていくよう心がけたいと思います。