過集中を大事にする
自閉症スペクトラムのこだわりは、過集中にもつながります。
好きなことはずっとやっていても集中がとぎれません。
関心がないことは、まったくといってもやりたがらないので、集団の中で、「まわりがやっているからやろう」とすることは、皆無。親としては、団体行動がとれないと、我が子がいろんな困り事がおきるのではないかと、はらはらします。
みんなが着替える時間には着替えてほしいし、予定されたルールや時間割をこなせるようになって欲しいという希望があります。
それで、私は、息子のりくが、こだわりを発動したときに、あえてそれを拒否することを時々やっていました。
たとえば、おもちゃで、赤や青や白の玉を箱にある穴にいれて遊ぶおもちゃがあったときに、規則性の好きなりくは、赤→青→白という順番にこだわってボールを入れたがったとします。
りくが、「次、ママは赤いボールをいれて」とお願いしたときに、「白も素敵ね」と、わざと「白」をいれてその規則性を崩します。
りくは嫌がりますが、気をそらして、「次は何色がいいかな〜」と選ばせて、希望通りの状況にならなかったときの耐性をつけようとやってみていました。
また、毎日学習する習慣をつけようと、習い事である公文(国語)とピアノの練習を毎日30分くらいしています。早くできるときもあれば、気がのらない日もあります。そういうときは、出来たらご褒美をあげたり、「このプリントに書いてあること面白いね」と盛り上げたりして、なんとかこなしています。
りくは、自分から「くもんしてから、ご飯をたべる」ということもあるくらい、毎日する習慣がつきつつあります。
これらやってきたことは正しいことだと疑わずにきたのですが、先日、少しそれでいいのだろうかと思う出来事がありました。
ママ友の子どもで、発達障害がある4歳の男の子がいるのですが、彼に習い事をさせてみたところ、初回でいやがり、以降一切拒否したため、すぐに辞めました。
それで、ママ友のお家に遊びにいく機会があったのですが、その男の子がもくもくとLAQというブロックで、7歳からと書かれた説明書片手に、大好きな恐竜を制作していました。大人でもなかなか根気がいる作業ですが、彼は楽しそうにやっています。ブロッグが完成した後は、大好きな迷路のドリルをまたすごい集中力で何十分もやっていました。
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彼のお家は、好きなものは徹底的にやらせる方針で、親も最初はつきあってあげています。そのうち、その男の子だけで、もくもくと何時間もつくるそうです。大好きな恐竜と電車の知識は、ぴかいちで、親も一緒にハマって楽しんでいます。
世の中には、発達障害の特性がありながら、診断をうけずに、好きなものを追求していくうちに一芸にひいでて能力が開花するケースがあります。アーティストやスポーツ選手、経営者などに多いですよね。親がとことん好きなことに付き合い、過集中できる環境をつくり続けた結果かもしれません。
りくのこだわりを生かして、好きなことを徹底的にこだわれる時間を作ってあげていられるかと言われると、ちょっと自信がありません。前述のとおり、保育園のお迎え後は習い事の日課で精一杯ですし、こだわりが叶わないときの耐性をつけようと、邪魔をする始末です……。
過集中する時間をもっと大事にするべきなのかもと、りくとの時間を振り返って反省しました。