息子は自閉症スペクトラム

2012年7月に誕生した息子りく(通称)。2014年4月(1歳9ヶ月)に自閉症スペクトラムの疑いが発覚。2016年3月(3歳8ヶ月)に自閉症スペクトラムの診断あり。療育は早ければ早い方がいい。身をもって体験中。

良いところを伸ばしていきたいなぁ⋯⋯

息子が4月から通いはじめた保育園にはとても感謝している。
当初は声をかけても無反応だったが、今は先生には抱きつきにいくし、クラスメートにはタッチしたりするようになったからだ。

泥遊びや水遊び、雨の日の室内アスレチック、歌の遊戯、虫の飼育や食材の栽培など、家ではなかなかできないプログラムが満載で、りくの発育にもよい影響がたくさんある。

でも、1つ気になっていることがある。
それは連絡帳だ。

「今日は声かけに固まっていました。」
「今日は片付けの声かけを無視して遊び続けました」
「今日は興奮してなかなかお昼寝をしませんでした。」
「今日はトマトやピーマンの苗を見にいきましたが、興味を示しませんでした。」

など、出来なかったことがたくさん書かれているからだ。

当初、出来なかったことを最初は真剣に悩み、りくができるように家で指導をしようとしていた。
でも、ときどき、「長時間保育だからお母さんとの時間が足りないのかもしれません」といったニュアンスのことを書かれたあたりから、ちょっと違うのではと思うようになった。

自閉症スペクトラムは生まれつきのことだ。りくは突然固まる動作(かん黙)が残っている。それを母親との時間や指導が足りないからと言うのは、見当外れだと思う。
保育園からの帰宅後は、私はりくに尽きっきりでABAなどの行動療法を施している。テレビなどの動画は数日に1回。それ以外は一緒に家事をしたり、本を読んだり、とにかく息子の症状に良いと思われる対応で一生懸命だ。

一方、先生方側からすると、りくが自閉症スペクトラムだとは明確にはしらないので、いろいろ想像しているのかもしれない。
夕方まで子どもを預けていたママ友と話したときに、「担任の先生から、長時間保育は子どもの発育によくないから避けるように何度も言われた」と言っていたので、どんな子に言っているようだ。

担任の先生の考えを推測すると
①子どもは母親と一緒にいるのが一番
②夕方や早朝などに保育があると、配置する先生を調整する必要があるので、なるべく避けたい
という2点があるのだと思う。

①は本人の価値観。子どもにとって親との時間は大事だが、量より質だと私は考える。家庭での子どもが放っとかれているようであれば、家よりも保育園にいたほうが本人のためにもなるケースだってある。子どもは母親といるのが一番という理論でいくと、働く親の子どもは皆素行に問題を抱えてしまうことになる。
②先生側も家庭があったりお子さんがいたり事情がある。これはわからなくないが、それを息子の素行に結びつけて言われるのはこちらも良い気がしない。

息子が気になる行動をしているのは理解しているので、良いところをもう少し書いてほしいなぁと思っている。
とりあえず、連絡帳にネガティブなことを書かれてもスルーすることにした。
ABAなどの行動療法は、叱るとその行動が強化されるから、良い行動を褒めて増やしていき、問題行動を減らさせるというやり方をとる。
なるべく叱られていないといいのだけれど(息子は叱られると物にあたったりして感情がコントロールできない傾向がある)、叱らないで褒めてくれと言われても、なかなか先生は理解できないだろうしなぁ。
どうやって伝えていこうか悩む日々である。