息子は自閉症スペクトラム

2012年7月に誕生した息子りく(通称)。2014年4月(1歳9ヶ月)に自閉症スペクトラムの疑いが発覚。2016年3月(3歳8ヶ月)に自閉症スペクトラムの診断あり。療育は早ければ早い方がいい。身をもって体験中。

親友の息子さんはADHD〜普通学級か支援学級か〜 その後

先日、地方に住んでいる親友とその子どもが実家に帰省した。親友のお子さんはもうすぐ5歳でADHDである。

親友の実家近くに住んでいる私は、息子がお世話になっている都心の発達障害のクリニックを紹介し、診断の日に同伴した。

親友は、子どもを普通学級にいれるか、支援級にいれるか悩んでいた。
以前のエントリーにも書いたが、要約すると、周りとあわせられなかったり、コントロールが聞かなくなる我が子は、いじめられたり、叱られたりして、自己肯定感が低くなってしまわないかを心配していた。

いっそ支援級にいれることで、その色をつけてもらい、自己肯定感がさがるようなリスクを減らした方がよいのではないか。療育施設の職員の方のアドバイスもあり、その方向へ気持ちが傾いていた。

現状は、知能は1~2歳進んでいて、精神安定剤を飲ませることで、パニックになる回数が多少改善しているところだそうだ。

地方在住の親友は、通える範囲の療育施設や小児神経科の選択肢が1つに限られている。色々な意見を聞きたいと切望しており、今回の帰省に伴い息子が診断してもらう予定だった診療枠を譲ることにした。

発達のクリニックの医師はこうおっしゃった。

ADHD自閉症スペクトラムの7割くらいの割合で抱えているお子さんが多い。自閉症スペクトラムに効く薬はないが、ADHDに効く薬はある。法律的に6歳から処方することが可能。睡眠障害を抱えている、パニック時に自傷や他人を傷つけてしまうなど、どうしても日常生活がおくれないケースの場合に処方することになる。
現在精神安定剤で処方されている薬は、ごく一般的なもので、パニック時の問題行動を抑制させる意味では、問題ないものだと思われる。

・現在幼稚園で他人と同じことができなくても、気にすることはない。小学校にあがるまでに、脳の発達に伴って時間が解決することがある。また、家庭での療育(家事をさせて指示指導にしたがわせる)でその準備をしていけばいい。小学生になったときに、パニック時の問題行動がでるのであれば、薬の処方を踏まえて対処していけばよい。

・どうしてもだめな団体行動は休ませてもいい。例えば体育祭でピストルの音がダメな場合、無理して出席してトラウマになるのであれば、家で好きなことをするべきだ。ピストルの音を社会生活で聞けなくても暮らしていけるのだから。

・クラスメートとなじめないのではないかと心配しているが、クラスに世話焼きの子(たいてい女児)があらわれ、うまくいくケースが多い。学校側に、そういう子と同じクラスになれるように配慮をお願いするといいかもしれない。(実際、親友のお子さんが通っている幼稚園でも、世話を焼いてくれる女児が数名いるとのこと。)

親友は今までの心の中で悩んでいた煩悶を、納得するまで聞いて答えてくれる医師の姿に、感謝して時おり目に涙を浮かべていた。

親友は診断後、こう言っていた。
「いつまでも問題行動が続くのではと、先が見えないことに不安だけが募っていた。現在改善してきている部分もある。今から悲観的にならずに、その時その時の子どもの状況にあった進学を選択していきたいと思う。」
「まわりと同じことができないと、必要以上に焦っていたが、今は出来ないことがあるくらいに思っていようと思う。周りと同じことができない我が子を、受け入れていく心をもちたい。」

 

彼女の顔は、スッキリした表情だった。悔いのない選択ができるといいなぁと思う。