恥と失敗
医師の講演を聞いていて心に残った話があります。
それは、
「おこさんに恥をかかせないようにサポートしてあげてください」
という言葉。
感覚統合を専門としている医師がおっしゃっていたのですが
例えば体育の授業で、みんなの前で跳び箱や縄跳びなどができないで滑稽な姿で笑われたとします。
発達障害のお子さんのなかには、生まれつき苦手な動きや感覚の鈍さを抱えている子がいて、同じように努力してもうまくできないことがあります。
その上、その姿を笑われたとなると、恥ずかしい思いをして、深く心の傷として残ります。
そして、体育が苦痛の時間となり、運動に対するモチベーションが中々あがりません。
できれば、事前にやることを聞いておいて、自宅で練習するなどして、お子さんに恥をかかせないようにサポートしてあげてください。
そんな話でした。
児童精神科医の先生の講演でも、発達障害のお子さんと話していると、学校で恥をかいて自己肯定感が下がっている子が多くいるとのこと。やはり、恥をかかないように周囲のサポートが必要だという話を問いていました。
たしかに、努力して挑戦したのに、生まれつきのことで笑われてしまう我が子の姿を想像するだけで、胸が痛みますし、できるだけのことをして恥をかかせたくないなぁと素直に思う自分もいます。
同時に、全ての事柄に親が先回りして、恥をかかせないような工夫ができるのだろうかとモヤモヤしてしまう気持ちもあります。また、そのことは、目の前にある石を転ばないようにどけていくようなことなので、失敗させない育児になるのかもしれません。
しかし、失敗は成功の母。多くのことを学びます。生きていく中では、失敗はつきものなので、親がいない場面で転んでも起き上がれる強さが身についてほしいなぁとも感じます。
恥をかかせない努力はしつつ、もし恥をかいたときに、恥をかいてもどんな状態でも大事な存在であることを伝えられたらなぁと思いました。
言うは易し行うは難しですよね。目の前にある石をひろってしまう傾向があるので、もう少し本人に挑戦させ、失敗しても大丈夫だよと伝えることから始めてみたいと思います。