息子は自閉症スペクトラム

2012年7月に誕生した息子りく(通称)。2014年4月(1歳9ヶ月)に自閉症スペクトラムの疑いが発覚。2016年3月(3歳8ヶ月)に自閉症スペクトラムの診断あり。療育は早ければ早い方がいい。身をもって体験中。

うれしかった出来事

りくくんは、感情のコントロールが苦手で、自分の思うようにならないときに、パニックになることがあります。特に自分が好きなことを中断させられたときは、特に激しく泣きぐずります……

 

だから、電車見学や公園あそびなど好きなことをしているときは、その場を離れる前に、「あと5分で帰ろうね」など事前予告をするよう気をつけています。

 

りくくんの好きなことのひとつにテレビ鑑賞があります。
視覚の刺激を好むので、テレビや動画はどうしてものめり込みやすく中毒性が気になります。
だから、平日は一切テレビや動画はみせていないのですが、休日はテレビOKにしています。

 

それで、先日の休日、りくくんが待ちに待ったお気に入りの録画したテレビをみていたときのこと。

 

私は誤ってリモコンの電源ボタンをおして、テレビを消してしまいました。

 

「しまった……。パニックが始まってしまう…‥」

 

と冷や汗をかき、私はりくくんを見つめながら固まってしまいました。

 

そうしたところ、りくくんは私にゆっくり笑顔で振り返り

 

「ママ、だいじょうぶ、だいじょうぶだよ。もう一回電源おしてね」

 

と諭すように優しい声で伝えてきたのです。


「あっ、うん、そうね」

 

と私は慌てて電源をいれなおしたのですが、心の中では大興奮。

 

えっ〜、パニックにならないの?? なに、あのやさしい落ち着いた言い方! どうしたんだ、りくくん!!

 

と息子の成長に驚きました。冷静に考えると、テレビの電源がきれても、また電源をいれれば、録画は続きからみられることを知っていたので、好きなことの中断にはならず、パニックにならなかったのかな〜と。

 

そうだとしても、それを知っていることで、パニックにならなかったとしたら大きな進歩だと感じました。

パニックになるひとつに、好きなことが急にできなくなってしまうことへの抵抗があるのだろうと思います。

それを、時間をおけばまたできるようになるという「見通し」がりくの頭の中でたったということなのだろうなぁと。

 

また、今好きなことをしたいという衝動が強いのですが、電源を立ち上げるまでの時間を見通しがあれば待てるように、心をコントロールしている姿にも感動です。

 

りくがパニックになっているときに、私が口ぐせのように「りく、大丈夫、大丈夫だよ。〇〇はまた今度しようね」と声かけしてたのですが、りくの口調も心なしか似ていて、普段の声掛けの大事さを改めて感じた出来事でした。

 

振り返ると、友人の家から帰る時に「帰りたくない」と癇癪を30分間おこしたり、電車の中で「まだ帰りたくない!」とぐずったりと、いくどとなく、りくのぐずりには困ってきましたが、見えないところでりくも成長しているのですね。

 

いつまでも変わらないのかなと諦めていたのですが、少しずつ成長することに希望をもつことができました。