息子は自閉症スペクトラム

2012年7月に誕生した息子りく(通称)。2014年4月(1歳9ヶ月)に自閉症スペクトラムの疑いが発覚。2016年3月(3歳8ヶ月)に自閉症スペクトラムの診断あり。療育は早ければ早い方がいい。身をもって体験中。

お受験準備で知った、発達によい課題④(会話編)

私立小学校準備を通して、息子の発達によかった題材や知識がありました。
そのことを何回かにわけてまとめています。
今回は、会話編です。
 
 
大抵の私立小学校の受験では、「面接」があります。面接官と子どものみのケースもありますし、親子と面接官のケースもあります。
 
聞かれることは、
 
名前や住所、電話番号という、
 
答えがひとつに決まる質問もあれば、
 
・大きくなったら何になりたいですか? それはどうしてですか? 
・お友達と何をして遊ぶことが好きですか? それはどうしてですか?
・お休みの日は何をして遊びますか?
・小学校で何をすることを楽しみにしていますか?
・好きな料理は何ですか? どういうところが好きですか?
 
など、本人の気持ちを聞く問いかけもあります。
 
りくは、見た事象を詳細に説明することは得意ですが、気持ちを答えることが苦手です。また、好きな遊びを答える質問では、最近遊んでいる内容にこだわりをみせ、私が、「りくは鬼ごっこが好きだから、それを答えるのはどう?」と提案すると、「最近は鬼ごっこで遊んでないから好きと言えない」と答えたりしました。
 
面接の練習の中で、本人の気持ちを話すことをじっくり待つ時間をもったり、こちらで答えの選択肢を提案すると、その選択肢以外で自分の気持ちを答えたりと、りくの気持ちを知ることができました。また、事前に練習した面接の質問でなく、突然本番で聞かれた質問に関しても、一生懸命答えを探して答えるなど、以前のりくでは考えられないほど、会話をすることができました。
 
面接という、「集中して会話をしなければならない場」が設定されたことになります。いわば、ソーシャル・スキル・トレーニングでの会話の練習と同じような課題になったのではないかと思います。
 
今までは、りくは自分の関心のある話題でしか、会話のキャッチボールがひろがりませんでしたが、最近では、それ以外の話題でも会話のやり取りが増えた気がします。とくに感情面の表現が増えたのが成長を感じています。また、面接の練習を通して、親子の会話が増え、特に普段の生活や気持ちを知る機会が少ない父親にとって、りくを知ったり理解する貴重な時間になった気がします。
 
もう一つの良かったこととしては、ソーシャルスキルを問う面接の質問内容もあるので、この問いを通して、ソーシャルスキルを改めて本人と確認する機会になりました。
 
例えば、
・お友達が転んで怪我をしています。あなたはどうしますか?
・お友達が遊んでいるおもちゃを使いたいとき、あなたはどうしますか?
・遊園地で迷子になりました。あなたはどうしますか?
・電車内で気をつけないといけないことは何がありますか?
といった質問に答える内容を確認することで、りく自身のソーシャルスキルを確認することができた気がします。
 
最後に、面接対策として参考にした本を紹介しておきます。学校毎の面接の過去の事例集です。受験する学校の質問と、似たような学校の質問を数校えらび、試験の直前に練習しました。
 

 

はらはらドキドキ入試面接―国立・私立小学校入試

はらはらドキドキ入試面接―国立・私立小学校入試

 

 

 
もう少し練習できたらなと思ったのが、入室してから退出するまでの、振る舞いの練習です。あいさつするタイミングや、座るタイミング、頭を下げるタイミングなど、事前に家で練習はしたのですが、本番ではいくつかの工程がすっぽり抜けていました。面接の模擬試験を複数回うけたり、講習を受講するなど、息子に定着するまで練習できたらよかったと思います。