他者の気持ちを思いはかる「心の理論」。弱いときの対処法を考える。
ひとつ知識を仕入れました。「心の理論」というものです。
保育園に通う中で、保育士さんがどこまで発達障害について理解されているのか興味をもち、保育士試験の参考書を読み始めました。
その中で、『「心の理論」を4歳ごろ獲得するが、自閉症スペクトラム児は獲得が困難であるという指摘もある』とありました。
「心の理論」とは、
相手の心の中を推察したり、他者が自分とは異なる意識を持つと考えることができたりする能力
だそうです。
息子のりくは4歳半。普通にいくと心の理論を獲得しはじめる時期です。
そこで、りくは心の理論を獲得しはじめているのか、振り返ってみました。
最近気になる行動に、自分の好きなピタゴラスイッチのDVDを、ひたすらその場にいる人にみるよう強制します。
「ねぇねぇ、見てみて」と顔をテレビに向けるよう物理的に強要することも。
「りくにとって面白いものでも、他の人が面白いと思わないこともあるんだよ」
と何度か諭したことがありますが、一向に変わりません。
このへんは、もしかしたら「心の理論」の弱さからきているのかもしれません。
りくはその場にいる人全員を公平に接しようとします。
スナック菓子があったら、全員に同じ数をくばろうとしますし、誰かに声をかけたら、その場にいる他の人にも同じように声をかけます。
発達障害の診断があることを知らない私の実母は
「りくくんは、思いやりがあるのね〜」
と関心しています。
そういうこともあり、りくは、他の人の気持ちを思いやっているのかなぁと感じていました。
しかし、もしかしたら、均等や網羅性にこだわりをもっており、お菓子についてはみんながそれを好きだと思っているから公平に配ろうとするのかもしれないですね。
また電車の車内で、目の前にたった人のジーパンがファッションでボロボロに破れていたのですが、
「ママ〜、このジーパンやぶれているよ!」と大きな声で何度も言ってしまい困りました。
この辺は、言われた人の気持を考えたら言えないことですよね。
りくは「心の理論」は育っているとはいえないなぁと感じました。
「心の理論」が弱いと仮定したときに、どう対処したらよいのでしょう。
きっと脳の構造的な問題なので、年齢とともに成長はするかもしれませんが、劇的に「心の理論」が伸びることはないと思われます。
りくが2歳のときに診察してくださった児童精神科医の先生は
「空気をよむ能力が弱いときは、その場その場をどうするべきかルールとして覚えていく方法があります。認知能力を伸ばせそうなら、そういう方法がいいかもしれません」
とおっしゃっていました。
「空気をよむ能力」って、「他人の気持ちを察する力」つまり「心の理論」を指しているのかも。
ルールとして覚えていくことは、ソーシャルスキルトレーニング(SST)もそのひとつの模様。
認知能力の伸ばそうと、石井式漢字教育の保育園に入園したり、公文をしたり、読みきかせや語り聞かけをしてきましたが、ルールを教えていくことは、あまり意識してきませんでした。
療育ではABA(応用行動分析)主体でしたが、SSTについても調べてみようかなと思います。
真冬の最近は、日の入りが早く夕方に公園につれていかなくなったりしたこともあり、運動量も不足です。こちらも何か手を打ちたいところ。
年始めということもあり、あれもこれもと手をだしたくなりますが、まずは「心の理論」の弱さから、りくの気になる行動がでてきていることを理解することでOKとしたいと思います^^。
マイペースのりくに合わせて、親子のペースで療育に取り組んでいきたいと思います。