発語がない状況で、なぜ超早期発見が可能なのか?
0歳から2歳前で、自閉症スペクトラムの超早期発見がなぜ可能なのかを書きたいと思います。
0歳となると、まだ言葉も出ていない時期。自閉症スペクトラムってわかるのかしら?と疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。
アイコンタクト*の少なさや、興味の指差し*の欠如などで、早期発見が可能になっています。
「アイコンタクト」・・・1〜2秒長く人をみつめる行為
「興味の指差し」・・・・自分の興味のある対象を指さし、注意を引かせた後、目線を対象物から興味をひきたい人にうつす
自閉症スペクトラムは遺伝性の高い症状です。ただ、1卵性の双子でも、双方が自閉症スペクトラムになる率は100%ではないため、まだ解明されていないことは多いようです。もちろん、兄弟姉妹の中でも、自閉症スペクトラムの子が生まれたら、次の弟や妹も必ず自閉症スペクトラムになるわけではなく、比較的自閉スペクトラム症になる率が高いといった結果があるのみです。
アメリカで超早期発見が進んだのは、自閉症スペクトラムの診断がでた子で弟や妹が生まれたときに、0歳から発達状況を追って研究をしたからです。中には弟や妹は定型発達児であることもありますが、自閉症スペクトラムの可能性が高いので、乳幼児期の特性の情報を集めやすくなります。
実際に自閉症スペクトラムだった子の発達状況を集めた結果、発語がなかったり問題行動がでていない乳幼児期でも、アイコンタクトや興味の指差しなどの特徴的な行動で、自閉症スペクトラムの傾向がある子の判定が可能になっているのです。