発達障がいの子どもには幼児教育が有効?!〜視覚優位な特性を活かした知育を〜
自閉症スペクトラムの子どもは、視覚優位なので、本当によくモノをみています。
息子のりくは、
「ここの駐車場は4と9がないね」「(駐車場にとまっている)車の名前(車台番号の地域)が全部同じだね」
など、街にでれば、なにげなく見ていたら気がつかないことをつぶやいています。
先日は、児童精神科医の診察では
「(病院にあった動かすと騒がしい音のなる車のおもちゃを指差して)この車に乗っている熊さんギコギコゆれるね」
と話していました。
音に気を取られていた私と医師は、「えっ、揺れてるかな?」とそのおもちゃを二人で凝視したところ、ほんの僅かにゆれていることを確認。
「細かいところまで観てますね〜」と医師は苦笑していました。
私は、「あぁ、特性がこういうところにでているのだなぁ」と妙に感心。
モノへ集中するということは、声かけを無視したり、人の表情をみていないので、マイペースに行動していたりと、いろいろやきもきすることが多いのも事実。いつもはこの点について、何とか出来ないかなぁとあれこれ悩んでしまいます。
ですが、モノへの関心が高いという特性を発達にいかす方へ考えてみることも必要なんじゃないかなぁと思うようになりました。
そこで、今注目しているのが、幼児教育や早期教育で使用される道具が、自閉症スペクトラムの子に向いているのではないかといういうこと。
幼児教育と早期教育で使われるモノとは、具体的にはフラッシュカードや百だまそろばんなど、モノを使って教えるような教育です。
もともと療育には、絵カードでコミュニケーションをとったり、イラストでルールを理解させたり、コミック会話というようなイラストで会話を補助する手法があったりします。
それで、視覚にうったえるようなモノを使って知識のインプットをしてみようと決心^^。
今は、1〜100までのすうじの表や日本地図、交通マップなどを壁やお風呂にはっています。
お風呂の時間にたまに日本地図をみながら、「北海道新幹線は、北海道を通るんだね〜」と北海道を指さしたりしてきました。(りくは鉄道好きなので、鉄道の話題に絡めながら)
数ヶ月続ける中で、少し効果を感じた出来事が2つ!!
先日、祖父母宅でTVの天気予報をみてきたときのこと。
晴れマークや曇りマークのついた日本地図がうつしだされたとき、りくが
「あっ、北海道だ!」
と指差したのです。
試しにに、「九州や四国はどれかな〜?」
と聞いたら
りくは「九州はここ。地震があった熊本はここだよ。四国はここだね〜」と正しい位置を指したのです。
祖父母は「よく知っているね〜」と拍手喝采しながら、りくのことを褒めてくれました。
りくは褒められたことがうれしかったみたいで、それ以来、お風呂の時間に日本地図をみることに力が入っています。
もう1つの嬉しかった出来事も、地名関係です。
壁に貼った交通マップ(路線図)をみながら、りくが、「ここは上野駅」で「ここは〇〇駅だよ」。
など漢字のみで書かれた駅名を次々と読んでいるのです。
教えていないのに読んでいるので、不思議に思い
「なんで、知っているの?」
と聞いたら「保育園でおしえてもらったの〜」との解答。
りくは比較的熱心に幼児教育をしている保育園に通っています。
その保育園では毎日10分くらいカードをつかって、漢字や名称を覚える時間があります。
どうやら保育園でフラッシュカードという方式で、漢字の駅名を教える時間があったようです。
フラッシュカードはテンポよくカードに書かれた文字を読み上げる手法なのですが、効果があるのかなぁと懐疑的でした。しかし、りくがすらすら答えている姿をみて、口頭でおしえるより遥かに頭に入りやすいのかもと実感しました。
自閉症スペクトラムの特性がある子もそうですが、幼児全般において、ひらがなより漢字のほうが覚えやすいようです。
6歳くらいまでは、脈絡がないものでもどんどん覚えられる能力に長けていて、それ以降になると、理解や納得がないと記憶に定着しないとのこと。
幼児に漢字はまだ早いかなという思い込みがありましたが、覚えやすい時期に覚えておくのは大事なのかなと感じました。
2つとも、りくの大好きな鉄道とからんでの記憶。「好き」と「視覚刺激」がつながると、記憶能力が伸びるのだなぁと感じた出来事でした。
もしかしたら九九や百人一首なども、今の時期の方が覚えやすいのかもしれません。
ただ、知識だけに偏らないように、考える能力を「モノ」とつかってどう伸ばすか、いろいろ試してみたいと思います。
とくに、立体図形や計算、論理思考などの能力をモノを使って伸ばせないか調べているところです。
良い方法があったら、またご報告しますね!
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